
生涯学習概論レポートは11本中、8番目に書きました。
とにかくと~っても書きにくいレポートで大変でした。
テキストがね、私には難しすぎて。
法令などが多くて翻弄された感じです。
*レポートは学習の参考のために公開しています。書き写したことがわかれば除籍される可能性があるので十分注意しださい
生涯学習概論合格レポート
1.はじめに
生涯学習とは昭和56年中央教育審議会答案の「生涯教育について」の中で、「人々が自己の充実・啓発や生活の向上のために自発的意思に基づいて行うことを基本とし、必要に応じて自己に適した手段・方法を自ら選んで、生涯を通じて行う学習」と定義されている。
その中で図書館は社会教育のための機関として定められており、市民の生涯にわたる学習活動を支援する役割を担っている。
以下、図書館の「人」「資料、情報」「施設」の3つの観点から図書館の役割について述べる。
2.生涯学習支援における図書館の役割
①人(司書)
公立図書館と私立図書館における専門的職員である司書は図書館法第4条によって「図書館の専門的事務に従事する」と規定されており、「資料の収集、整理、保存、提供及び情報サービスその他の専門業務」に従事するとされている。
これまで図書館は『中小レポート』の影響や貸出冊数による評価などから、資料提供を重視する傾向にあり、図書案内やレファレンスサービスなどが軽視されてきた。
しかしながら近年の情報社会では、膨大な情報の中から必要な資料を探し出すスキルが必要となっている。司書によるレファレンスサービスによって利用者は効率的に求める資料や情報を入手することができ、その結果として地域社会の問題解決や活性化が期待できる。
レファレンスサービスの認知度を上げるために学校や行政、市民団体などの組織に働きかけて広報すると共に、ビジネス支援や学校教育支援、医療情報の提供などによって利用法や利用例を具体的に提示する必要がある。
また、変わりゆく社会の中で、司書は図書館業務だけでなく、IT技術や経営管理能力、地域の関係機関と連携・協力するための幅広い視野と行動力が必要である。
社会の発展や高度化、多様化する住民の学習能力に応えるため、司書は職務内容の質を高めることが求められている。
②資料、情報
生涯学習は老若男女問わず様々なテーマで学習をするため、図書館は多種多様な資料や情報を収集し、提供する必要がある。
すべての人の「学びたい」「知りたい」という要求に応えるため、図書館は遠隔地住民に対する移動図書館や視覚障害者への拡大読書機、外国人に対する外国語資料、新旧、国内海外の資料、ネットワーク情報資源を含む幅広い資料を収集、提供する必要がある。
1つの図書館が全ての資料を所蔵することは空間的にも予算的にも限界があるため、他の図書館との相互貸借や文献複写などの協力によって、利用者の要求に応えることが求められる。
非来館型サービスとしてはOPAC利用による資料の検索や予約のほか、電子書籍やデジタルアーカイブなど資料自体のデジタル化が進んでおり、情報へのアクセシビリティが各段に向上してきた。しかしIT技術による便利さは、一方では高齢者や低所得者といったITを利用できない、利用するチャンスがないデジタルディバイドを生み出している。
これら情報格差を解消するため、管内で利用できる十分な数の端末設置やデジタル相談サービスなどを提供することが必要である。
③施設
現在、図書館は地域を支える情報の拠点として地域課題解決に積極的に取り組んでおり、市民の学びと交流を支援する多様な地域活動を展開している。
図書館は利用者の種別によって以下6つの館種にわけられるが、いずれも直接的・間接的に生涯学習を支援する役割を果たしている。
1)公立図書館
地方公共団体が設置しており、地域社会と密接な関係を持っている。そのため地域住民に対して資料や情報を収集し、地域課題に対する解決サービスを提要している。
2)私立図書館
団体や企業、個人が設置したもので、入館料などを課すことがある。
公共図書館同様に、幅広い資料を収集するものと特定分野の資料を収集するものがある。
3)児童・生徒および教職員の学習、教育、研究などの活動を進めるため、図書や視聴覚資料などの情報資源を収集、整理、保存し、提供を行う。児童・生徒の読書力や学力向上に関する取り組みが行われている。
4)大学図書館
大学教育と研究に必要な資料を収集、提供し、学生と大学教員が利用する。
5)専門図書館
企業や各種団体が設置し、その専門分野の資料を収集して主に設置機関の会員や職員が利用する。
6)国立国会図書館
国内の全出版物を網羅的に収集し、書誌情報を作成して国民と各館種の図書館に対するサービスを行っている。全国の図書館に対して所蔵資料の貸出、レファレンスサービスを行い、地域や全国規模で形成されている館種別の連携・協力を支援している。
3.おわりに
以上のとおり、図書館は社会的施設の1つとして利用者の自主的・主体的な学習支援を行っている。図書館は資料を収集し、提供するだけでなく、それらを人々に活用してもらうことによって地域社会の課題解決や活性化に寄与することができる。そのためにはレファレンスサービスの充実やIT技術の活用、他の社会教育施設との連携や協力が欠かせない。
ますます高度化する情報社会の中で図書館は機能を高め、人々の生涯学習を支える役割を果たすことが望まれる。(2089字)
生涯学習概論レポートの参考文献
・香川雅弘[ほか]『よくわかる生涯学習 改訂版』ミネルヴァ書房、2016
・伊藤俊夫[ほか]『新訂 生涯学習概論』ぎょうせい、2010
生涯学習概論レポート作成のポイント
レポートの設題では生涯学習支援における図書館の役割について3つの観点(「人」「資料、情報」「施設」)から述べるよう指示されています。
テキストを読み込み、設問に該当する箇所を中心に組み立てました。
①「人」(司書)・・・どのような生涯学習支援ができるかを述べる。
私はレファレンスサービスの必要性について述べました。
②「資料、情報」・・・生涯学習支援における図書館の役割について述べる。
私は図書館の情報化に対応した取り組みについて述べました。
③「施設」(図書館)としてどのような生涯学習支援ができるかを述べる。
私は図書館の館種による生涯学習支援について述べました。
テキストは難解ですが、一通りでイイのでザックリと読んでみてください。
私はとくに最初のほうがわかりにくかったので、後ろから読み始めました。
『生涯学習概論』は複数人が分担して書かれている本なので、読みやすい章もあります。
読みやすい章を見つけ、そこを足掛かりにすすめると何とか読み通すことができると思います。
頑張って!